天才CEOから学んだ共感の否定学

とにかく周囲が見えている

アメリカにいて思うのは、素敵で魅力的な人ほど、本当に良く周囲を見ている。それは女性も男性も同じ。例外的にジャイアニズムというか、「俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの」的な男女もいるが。WOLFはこれをあたしあたしオレオレ現象男女(略称オレオレ)と呼ぶ。まあ論外である。

話を戻すと、男女で私が魅力を感じるのは、ふとしたそう瞬間に見せる知的な周囲気配り能力部分であったりする。「あっ、この人は素敵な人生を送っているんだろうな。」と言う感じで見ている。周囲が見えて居る気配りと、媚びへつらう人間とは全く違う。前者は軸足が見えていないとできない。他人に同調するという忖度バリバリの姿勢とは全然違う。品格のある人間は、その軸からずれていれば、例え上位の人間にもストレートに、しかし肯定的にそれを指摘できる。極めて紳士的だが、自分の軸足を持ちながら他人の意見も肯定的に聞き、自分も知恵をもらいながらポジティブに話せる。そして仮に自分が否定されることがあったとしても、学習機会のポジティブなものとして全く恐れずにこれをしている。この能力をWOLFは「周囲が見えている学習力」と呼んでいる。

数年前、ダブリンで前職のCEOとボードメンバーに呼ばれて夕食に招待された。WOLFが肝いりの機械学習の事案がFORTUNEのChange The Wolrdという世界的な雑誌で紹介され、CEOから直々に声がかかり、是非内容を食事を取りながら聞かせて欲しいと、シアトルから呼びだされた時のことだ。WOLFはもはや一匹狼ではなく群れで動いているリーダーである。このため群の狼たち全員の飛行機代を世界各地のメンバー分CEOに出してもらい、彼らを引き連れて、せっかくなのでCEOに合わせたいと願い出た。快く快諾してくれ、まずチームを評価してくれていることに感心した。ディナーの場でもすごさが出ていた。アメリカでは、当たり前だがドアの開け閉めから、着座の場面に至るまで、レストランなどではレディーファーストはもちろん、若年層に席をエスコートしてあげる。(私はそうしている)気取ってやるものではなく、自然に反射的にやるものである。WOLFの群のメンバーはニューヨーク、シアトル、東京、パリ、ロンドンから構成されていて、全員招待したが、もちろん子供の狼というか、社員の中には大学出たてのアメリカの社員も呼んでいた。CEOに会えるいい社会経験である。私も周囲は見ているほうだが、それはテーブルマナーや、ドアの開閉時、タクシーに乗る時などである。ここでびっくりしたのは、Fortuneの世界の大企業Top CEOにランキングにランクされていた彼が、率先して若手社員のエスコートしてるではないか。私がCEOを凄いと目の前で目撃したのはそれだけではない。次に出てくるディナーの会話時であった。

とにかく気持ちにゆとりがありClass(品格)がある

英語でClassというのは、品格を意味する。アメリカでのテーブルマナーやオーダーの順序、自分は嫁が白人であることも手伝い、相当できている。アメリカでは当たり前だが、テーブルではオーダー後、コースで前菜から始まる時、各プレートが出揃うまで、会話を楽しむ。全員に配置されてから、会話から食事へ入り、メインディシュ、デザートと、同じように各プレートで全員サーブされるのを待つのが礼儀だ。周囲を見ないとマナー違反なのだ。日本を見ていると、出てきた人からさっさとワラワラ食べ始めるが、これがかなり国際人として違和感がある。WOLFはそういう物理的なところは流石に目に見えて顰蹙を買うので学んだ。日本人を見ていて、どうしても驚くのが女性であっても凄い勢いでパスタや蕎麦やラーメンをズバズバすすって爆音を立てることだ。明らかに周囲も引いて居るのに気づいてないのはなぜなんだろうと不思議になる。日本で食べる時は私もすするが、アメリカでこれはかなりドン引きする。皆さんもアメリカの一風堂(一応高級和食店という位置づけなので)などでラーメンをズバズバすするのは避けたいところだ。ドン引きされる。

話が逸れてしまった。さて、ここからが本題である。こういう物理的なものは反応が目に見えるためすぐに直せる。しかし会話のマナーはアメリカ人でもできない人が8割である。それが、相手の話をまず聞き、共感できる話題を話して、ポジティブに話すという姿勢だ。できる人とできない人がものすごく綺麗にわかれるのがここの部分なのだ。特に共感できるように話せる人は、アメリカでもそんなに見たことがない。割と一方的である。テーブルマナーが紳士的なのに、会話になった瞬間にジャイアンみたいになる人が9割だ。ようは下品なのである。これは英語が流暢であるとか関係ない。なぜならWOLFの周囲はアメリカ人しかいない。日本人だろうと品格をもち、拙い英語で会話できる人を見たことがあるので、英語ではなく品格の問題なのだ。

CEOはせっかくだからみんなの自己紹介と、次は何をして見たいか聞きたいという。WOLFは「へぇ違うなこの人。」と思った。ここから怒涛の学びの瞬間がくるのである。

ジャイアニズムではなく全力で共感肯定してから否定!

新入社員のアメリカ人もいる中、説明はたどたどしい。私もハラハラして聞いているが、私の上司である役員クラスのアメリカ人がイライラして、その会話を遮って、自分のポジショントークで別会話でマウントし始めたその瞬間である、CEOが絶妙なタイミングで一旦話を聞いて笑顔で切り出す、「I bet you’re bit like me. I know because i did the same and That’s great, but hold on, I would love to listen to their stories first.」と笑顔で優しく、そして私の上司が気分を害することなく全肯定して褒めて笑った後、「Sorry for interrupting. So what happened next?」と新入社員にボールを戻したのである。周囲も上司も気分を害することなく、また自然なつなぎにビビる。特にこの「I bet you’re bit like me. I know…の全肯定の入りかたは天才かと思った。側から見れば、マウントして居る上司がCEOに引き摺り下ろされ、退場させられたのと同様なシチュエーションなのだが、上司はむしろ嬉しそうに退場していく感じで、全く否定的に見えないところが美しい。

普通の人なら、「まず新入社員の話ききません?」と言って、気分を害してしまうパターンだ。このマジックで全員談笑しながら、そのまま何事もなかったかのごとく、新入社員の話に戻る。極めて自然で滑らかだ。「すげぇな。」思わずWOLFが日本語で心の雄叫びをあげる。これが世界のTOPランク入りするCEOの実力値だ。WOLFも見習わないといけない。これが、The Class of CEOというものだ。とWOLFはそれ以来、物理的なテーブルマナーだけではなく、相手の気持ち良いように共感しながら全肯定で話をさせ、議論全体をコントロールするべく、じっくり聞く能力を身につけるようになった。しかもそれでいてCEOは超多忙だ。うまく時間に気配りしながら、前菜が終わる頃までに、全員を名前で指名して、うまく発言させたのである。アメリカの大企業の実力の差を見せつけられた瞬間である。

まとめ

魅力的な人の定義にはいろいろある。容姿もあるだろうし、一概には言えない。でもWOLFから見て一緒に居て話を聞いて見たいなと思う人の像に、オラオラ系やジャイアンはいらない。魅力的な人ほど、相手に共感できるだけの経験値と教養を兼ね備えている。経験値がないと、それは共感ではなく、単なる相槌ちや、迎合、忖度として品格が落ちる。とは言え経験値には学歴やお金などは必要ない。どのような人生、どのような経験にも人それぞれの価値がある。いくらお金があっても、成功だけのオラオラ体験でパワースルーするような人は、やっぱりどんだけお金持ちでも薄っぺらいし、下品だ。貧富の差に関係なく、どのような人でも温かみ溢れる人格や、苦労してきた人生の中で育成された精神的な強さを元に、Classは形成される。それはその人の失敗の経験や涙の数だけ深みをましていく他人への配慮であったり、自分が苦労した分、他人の苦労が読み取れる深みであったり、それこそが、各人に唯一無二の貴重なClassだと思う。うちの両親は中卒だ。お袋に至っては、職場の大卒ババア連中に、中卒であることをネタにいじめられ、時折悔しさで彼女が泣いていたのを記憶している。それでも絶対に他人の悪口は言わなかった。WOLFが自分の失敗を棚にあげたり、他人を羨むコメントをした時は、「人様のことだけは言っちゃいかん。自分と向き合っていれば、いつかだれかが見ていてくれる。」と言われた。今思うと、お袋は自分に言い聞かせていたのかもしれない。結局彼女が職場で頑張ったところで昇進など報われることは、ついになかった。しかし私から見れば、WOLF両親はとてつもない品格がある人種と思って居る。学位もお金もないが、それがどうしたというのだ。人間の価値はそんなものでは測れない。お金のみで儲けるFIREの世論や高学歴な官僚の不正や汚職を見て居ると、どうも最近の日本の価値観の歪みや、やり直しのできない閉塞感の強い社会制度に違和感を感じるのだ。皆さんもまずFIREに対し、他人が推奨するからではなく、自分はなぜFIREしたいのか。どのような人生を設計したいのかを考えるべきだと思う。いくらお金があっても、いくら学歴が高くても、クズみたいな人間を私は身近に山ほど見てきた。ここでは言えないくらい本当にクズ中のクズ。深みある経験はお金を出しても得られない。努力からしか得られないのだ。WOLFのお袋が言っていたように、人生をどういき、感じるかは、自分次第。他人がどう感じるとか、他人と比べてとかいう問題ではない。あなた自身が誇りに思える、世界で唯一の花を咲かせて欲しい。

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